競艇選手の平均年収を大公開!階級別の金額から豪快な使い道までご紹介します!

Boat Withの五十嵐秀です。

今回は、競艇選手の年収について解説します。

競艇選手の年収のTOP&thumbnail画像

競艇は今や日本を代表する公営ギャンブルです。

注目度の高い大会ともなれば多くの人が舟券を買うため、1日でとてつもない額が動きます。

では、そんな競艇を成り立たせている選手たちは、どれくらいの額を稼いでいるのか。

疑問に思ったことがある人もいるでしょう。

そこで今回は競艇選手の年収について徹底解説!

階級別の年収・内訳・使い道など幅広く紹介するので、ぜひ最後までご覧ください!

競艇選手の平均年収は1,700万円!

競艇選手の平均年収は1,700万円!

国税庁の報告で、日本の社会人の平均年収は461万円と言われています。

では、競艇選手は一体いくら稼いでいるのか。

調べてみると平均年収は1,700万円であることがわかりました。

社会人の平均の3倍以上の額を稼いでいることになります。

ちなみに競艇の歴史上における最高年収は、2002年の植木通彦選手で2億8393万円です。

この年の植木通彦選手は3つのSGを制覇しました。

競艇選手の平均年収の16倍もの額ということで、どれだけ当時の植木通彦選手が賞金取りだったかが分かるでしょう。

平均年収が高いこともさながら、人によっては年収が億を超える可能性もあるなんて、競艇選手は非常に夢のある仕事だと言えますね。

階級で平均年収には大きな差がある!

階級で平均年収には大きな差がある!

平均年収が1,700万とは言え、全ての競艇選手がこれほどの金額を手にしているわけではありません。

資本主義の仕組みと同じように、この平均は少なからず上位選手に引っ張られています。

実際、1,600人いる競艇選手を年収順位並べた時、中央値となる800人目と801人目の所属はB1級です。

階級ごとの年収を見ると、B1級の選手は平均年収が1,200万円ほどであるため、競艇選手の年収の中央値は1,200万円ほどだと推測できます。

階級 平均年収 月の稼働日
A1級 4,000万円 約15日
A2級 2,100万円 約15日
B1級 1,200万円 約12日
B2級 500万円 約8日

競艇選手の平均年収と中央値の差は約500万と非常に差は大きいです。

これは日頃から選手が上位の階級を目指す理由の1つとも言えるでしょう。

この差が生じる要因の1として、階級ごとに稼働日が異なることが上げられます。

階級の高い選手が出走するレースであれば、舟券を買う人増えますし、運営は重宝して多く出走させるのです。

A1級とB2級でその差は約7日間で、月の稼げるチャンスがこれだけ違うのであれば年収の差が開くのも当然。

平均年収と年収の中央値に大きな差が生じてしまうのも、必然と言えるでしょう。

競艇選手の年収の主な内訳

競艇選手の年収の主な内訳

競艇選手の平均年収は1,700万円とかなり高いことわかりました。

ただ、これら全ての金額をレースの賞金で賄っているわけではありません。

そこで、ここからは競艇選手の年収の主な内訳をご紹介していきます。

レースの賞金

レースの賞金

年収の全てがレースの賞金ではないと前述しましたが、その大部分を締めていることは間違いありません。

一般戦〜SGまで、予選と優勝戦で得られる賞金額は以下の通りです。

レースグレード
一般戦 G3 G2 G1
予選 優勝戦 予選 優勝戦 予選 優勝戦 予選 優勝戦
着順 賞金(1号場/2号場) 着順 賞金(1号場/2号場) 着順 賞金 着順 賞金 着順 賞金 着順 賞金 着順 賞金 着順 賞金(G1/PG1)
1 9万円/11万円 1 80万円/100円 1 11.6万円 1 110万円 1 12.5万円 1 490万円 1 16.5万円 1
1,200万円/1,700万円
2 6.7万円/7.8万円 2 52万円/75万円 2 8.2万円 2 77万円 2 8.8万円 2 250万円 2 13.5万円 2
490万円/420万円
3 4.7万円/5.3万円 3 42万円/60万円 3 5.9万円 3 61万円 3 5.9万円 3 170万円 3 10.2万円 3
350万円/310万円
4 0円/0円 4 37万円/46円 4 0円 4 50万円 4 0円 4 130万円 4 8.5万円 4
240万円/220万円
5 0円/0円 5 34万円/43万円 5 0円 5 46万円 5 0円 5 110万円 5 7.5万円 5
200万円/180万円
6 0円/0円 6 33万円円/40万円 6 0円 6 43万円 6 0円 6 95万円 6 6.5万円 6
170万円/150万円

上位グレードであるPG1の優勝賞金は1,700万円。

このレースを優勝するだけで、平均年収分を獲得できてしまいます。

また、一般戦〜G2までの予選では、舟券に絡まないと1円も貰えません。

そのため、着外が連続すれば、その期間のレースでの収入はゼロになります。

このように、どんなグレードも着順によって、貰える金額の差は大きいと言えるでしょう。

各種手当

各種手当

競艇選手はレース以外にも様々な手当が支給されることがあります。

主な手当の付与条件と金額は以下の通りです。

手当 付与条件 金額
完走手当 レースを完走する 約10,000円
出場手当 出場に備えて前検日か最終日まで拘束される 約22,000円
出走手当 レースに出場する 15,000円
スタート無事故賞 SG・G1の優勝戦・準優勝戦にてフライングをしない 約5,000円
敢闘手当 優勝戦で失格になる 不明
敢闘賞 自分以外の5艇全てがフライングとなる 不明
ナイター手当 ナイターレースに出走する 不明
荒天手当 悪天候の際のレースに出走 不明
班長手当 各節の「選手班長」に支払われる手当 不明

競艇は365日レースが開催されているため、運営するためには選手の存在は必要不可欠です。

そのため、選手を大切にする意識から、運営より上記のような細かな手当が支給されているのだと考えられます。

イベント出演料

イベント出演料

人気選手ともなれば、競艇番組やレース間のトークショーなど、様々なイベントに招集されます。

これらのイベント出演には、出演料が発生するため、これも選手にとっては収入源の1つになっていると言って間違いないです。

このようなイベントは人気選手でないと、呼ばれることはありません。

そのため、このイベント出演料は、選手間の年収の格差を生んでいる理由の1つとなっていると言えるでしょう。

収入がゼロになる?年収を大きく左右する競艇の反則や罰則

収入がゼロになる?年収を大きく左右する競艇の反則や罰則

競艇選手は出走するだけでも手当が出るなど、比較的収入を得るタイミングは多いです。

ただ、それらのチャンスは反則や罰則を受け、一気にゼロになってしまう事態が発生することがあります。

それが反則や罰則によるあっせん停止(出走停止)です。

選手の階級を判別する05/01~10/31と11/01~04/30の期間で、どれだけフライングまたは出遅れをしたかによって、あっせん日数が決まります。

具体的な日数は(フライング数+出遅れ数)×30日。

1度の失敗で30日もの間で無収入の期間ができてしまうのです。

この期間が長ければ長いほど、年収が少なくなってしまうのは言うまでもないでしょう。

フライングと出遅れの数は出走表に記載されており、以下画像の赤枠の部分で確認することができます。

出走表のフライングと出遅れの数を確認する場所

この数が多い選手は慎重なスタートになりやすいなど、予想をする際にも役立つ情報となっています。

予想する前はチェックしておくと良いでしょう。

競艇選手に退職金・年金は出るのか

競艇選手に退職金・年金は出るのか

競艇選手は引退勧告が発生するケースもありますが、真っ当に選手生活を送っていれば、自身のタイミングで引退の時期を決めることができます。

そのため、他のプロスポーツと比較して、選手生命が非常に長いです。

実際、2024年03月07日には、高塚清一が77歳と史上最年長での1着となってことが話題となりました。

では、そんな競艇選手は引退後のお金事情はどのようになっているのか。

調べてみると、競艇選手には年金や退職金制度というのが儲けられていることがわかりました。

一般的に、選手生活のなかで選手会費として払ったお金から賄われているようです。

具体的な条件や支給額は公表されていませんが、退職金は最大でA1選手の平均年収以上(4,000万円)と言われています。

競技を長年盛り上げていたとはいえ、かなり手厚い制度であると言えるでしょう。

意外な出費が多い?競艇選手としての主な出費をご紹介!

意外な出費が多い?競艇選手としての主な出費をご紹介!

競艇選手は平均年収が1,700万円とご紹介しました。

ただ、これらは全てが選手自身の趣味や生活費に回るわけではありません。

競艇選手は個人事業主。

選手として生きていくための雑費の殆どは、自身で払わなくてはいけないのです。

そこで、最後に競艇選手としての主な出費をご紹介していきます。

遠征先の食費や宿泊費

遠征先の食費や宿泊費

競艇選手は日本全国の競艇場で勝負するため、年間を通して何度も遠征します。

この際、交通費こそ運営から手当として支給されるものの、遠征先の食費や宿泊費というのは個人で負担しなければなりません。

食事は体が資本の競艇選手にとって大切にしなければならない大切な要素です。

また、6日間開催と長丁場となる競艇の大会に出走するともなれば、劣悪な環境で休むわけには行きません。

そのため、食費と宿泊費はどちらも妥協できないのです。

月に1回の遠征と考えても、6×12=72日は遠征先で過ごさなくてはなりません。

遠征費はかなりの額になるといえるでしょう。

各種整備費・選手会費

各種整備費・選手会費

競艇選手は出走する際の自身の防護具代やヘルメット代などは、自分で払わなくてはなりません。

特に防護具は”鉄の何倍もの強度“ともされているケブラーという特殊な素材が使われていることから、かなり高いと言われています。

その服を6枠分用意しなくてはならないのですから、整備しながら大事に着続けたとしてもかなりの出費となることが分かるでしょう。

加えて、競艇選手は度々選手会費を支払わなくてはいけません。

この会費は競艇の運営や歴代選手の年金などに用いられています。

財源確保として厳しく取り締まりが行われているため、選手に取ってはこれは痛い出費と言えるでしょう。

競艇選手の年収まとめ

いかがだったでしょか。

今回は競艇選手の年収について、ご紹介してきました。

まとめると以下の通りです。

競艇選手の年収
  • 競艇選手の平均年収は1,700万円
  • 競艇選手の年収は階級によって大きな差がある
  • 競艇選手の年収の中央値はおよそ1,200万円
  • 主な収入源はレース賞金と各種手当とイベント出演料
  • フライングと出遅れの数があると一定期間あっせん停止で無収入になってしまう
  • 競艇選手の退職金は最大A1選手の平均年収以上(4,000万円)
  • 遠征費は自己負担で各種整備費や選手会費など出費が多い

競艇選手の平均年収は高いとはいえ、選手間の格差というのはかなりあるものだとわかりました。

また、競艇選手として活動していくために必要な出費も多く、最終的に手元に選手の残るお金と言うのは我々が想像しているよりも少ないかもしれません。

これからもBoat Withでは競艇選手の年収事情を調査して追記していくので、気になる方はぜひ繰り返し本記事を読んでみてください。